カタスレニアかもと思ったら?症状の特徴と考えられる原因とは
2026.03.16
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カタスレニアとは、寝ている間に無意識のうちに「うー」「んー」といった唸るような声を出してしまう、睡眠に関係した音のトラブルの一種です。
本人は気づきにくいですが、家族や一緒に寝ている人から「変な声がしていた」と指摘されて気づくことが多いです。原因としては、ストレスや神経の働きが関係していると考えられています。
この記事では、カタスレニアとはどんなものかという基本から、特徴的な症状、他の似た病気との違い、原因になりやすい背景、そして治すためにできる病院での対応や生活の工夫について、順を追ってわかりやすく説明していきます。
カタスレニアについての理解を深めることで、自分や家族の状態と比べながら、どう対応していけばよいかを考えるヒントになります。
株式会社Medi Face / 医師
近澤 徹
AI×メンタルを基盤としたMedi Faceを創業し、精神科・産業医として企業の健康経営にも携わる。
さらに、弁護士とLegal Doctorを共同創業。美容医療においても臨床の最前線に立ち続けている。
・株式会社Medi Face 代表取締役医師
・北海道大学医学部医学科 卒業
・慶應義塾大学病院 入職
・名古屋市立大学病院 客員研究員
・株式会社Legal Doctor 創業
・FRAISE CLINIC 統括医師
・医療法人伯鳳会 赤穂中央病院
・日比谷セントラルクリニック 副院長
・日本医師会認定産業医
・日韓美容医学学会 常任理事
カタスレニアの定義と睡眠障害としての位置づけ
カタスレニアは、睡眠に関する病気の中でもあまり知られておらず、ほかの症状と間違われることが多いタイプの障害です。この章では、カタスレニアがどんな病気に分類されるのかをはっきりさせながら、その特徴や診断のポイント、似た症状との違いについて整理していきます。
カタスレニアはどんな病気?
カタスレニアは「パラソムニア」と呼ばれる、寝ているときに起きる変わった行動や音の症状のひとつです。
特に「呼吸に関連する発声の問題」とされていて、寝ている間に無意識に「うー」や「んー」といった声が漏れるのが特徴です。
息が止まる病気(睡眠時無呼吸)ではなく、また寝言や寝ぼけた行動とは少し違います。
眠りの浅い時(非レム睡眠)や深い夢を見ている時(レム睡眠)のどちらでも起こることがあり、いつ起きるかによっても対策が変わる場合があります。
なぜ唸るような息の音が出るの?
カタスレニアの一番の特徴は、寝ているときに「うー」「むー」などの低く長い声が出ることです。
これは、眠っている間に喉や声のまわりの筋肉が勝手に動き、息を吐くときに音が出てしまうからです。
具体的には、息を吐き出す瞬間に声帯がわずかに閉じてしまい、そこを空気が無理やり通り抜けようとして振動が起きることで声になります。
いびきは息を吸うときに喉の粘膜が震えて起こるのに対し、カタスレニアは息を吐くときに出る点が大きく違います。
この音は録音して確かめることで、診断のヒントになることがよくあります。
いびき・寝言・無呼吸症との違い
カタスレニアは、いびきや寝言、無呼吸症と間違われることが多いですが、いくつかの違いがあります。
| 症状名 | 主な特徴 |
|---|---|
| いびき | 息を吸うときに喉が狭くなり、音が鳴る |
| 寝言 | 夢を見ながら無意識にしゃべる。言葉として意味があることが多い |
| 無呼吸症 | 寝ている間に何度も呼吸が止まる |
| カタスレニア | 呼吸は止まらず、息を吐くときに「うー」などの声が出る。意味のある言葉にはならない |
いびきは息を吸うときに起こり、寝言には意味のある言葉が含まれることがあります。無呼吸症は、しばらく呼吸が止まるのが特徴です。
一方でカタスレニアは、息を吐くときに「うー」などの音が出るだけで、呼吸が止まることも、意味のある言葉を話すこともありません。
カタスレニアではなく、習慣的ないびきが気になっている方や、クリニックで受けられるレーザー治療がおすすめです。
各地域でいびきのレーザー治療がおすすめのクリニックについてまとめているので、チェックしてみましょう。
カタスレニアに見られる主な症状

カタスレニアは寝ているときに特有の声が出るのが特徴です。本人は気づかないことも多く、まわりの人が先に気づくケースがよくあります。家族やパートナーとの関係にも影響するため、早めの理解と対応が大切です。
夜中に聞こえる「うー」や「むー」という声
この病気では、眠っているときに「うー」「むー」といった低くて長い音が続くことがあります。
いびきと違って、途切れずに続く音で、喉や筋肉の動きが関係していると考えられています。
音の大きさや長さは人によって異なり、短いときもあれば、数分続くこともあります。
具体的には、以下のような音の特徴がみられることが多いです。
- 息を吐くときにだけ鳴る
- 音が一定で長い
- 物悲しい音色
- 集中して発生する
単なるいびきと誤認されやすいため、実際に録音して確認することが、診断のヒントになります。
本人は自分の声に気づかないことが多い
カタスレニアの人は、自分が声を出していることに気づいていない場合がほとんどです。
これは、寝ているときにだけ起こるため、自覚がなく、体の不調も感じにくいことが理由です。
家族や同居している人から「変な声が聞こえた」と言われて、初めて気づくことがあります。
知らないまま放置すると、生活や人間関係に悪影響が出ることもあるため、指摘されたときは検査を受けてみましょう。
まわりの人に迷惑をかけることも
カタスレニアによる発声は、同室者の睡眠を妨げる要因となる場合があります。
特に家族と同じ寝室で過ごしている場合や、パートナーと同居している場合、深夜の唸り声が不快感やストレスの原因になることがあります。
音の大きさや頻度によっては、相手が眠れなくなってしまったり、寝室を変えざるを得ない状況になることもあります。
本人に悪気がないため、まわりがストレスを感じてしまい、人間関係がギクシャクすることもあります。
このような状況を防ぐためには家族とよく話し合って、検査や対策を進めていくことが大切です。
カタスレニアの原因として考えられること

カタスレニアのはっきりした原因はまだよくわかっていませんが、複数の医学的・心理的要素が影響していると考えられています。この章では、代表的な要因として挙げられるストレスや神経系の関与、そして他の疾患との関連性について詳しく整理します。
ストレスや心の疲れとの関係
カタスレニアは強いストレスや不安と関連があるという報告もあります。
特に日中に強いストレスや不安感を抱えている人では、寝ている間に身体が無意識に緊張を反映する形で音声を発するケースがあるとされています。
例として、職場でのプレッシャーや人間関係による心理的負担が溜まると、夜間の睡眠の質が低下し、カタスレニアが生じやすくなる傾向があります。
また、心因性要因による症状は、特に若い人に多いという研究結果もあります。
このようなケースでは、気持ちを落ち着けることや生活を整えることが改善につながる場合もあります。
- カウンセリングを受ける
- 深呼吸や瞑想などのリラックス法
- 生活リズムを整える
早期に対処すれば、症状の軽減や改善につながる可能性もあるため、ストレスケアを日常に取り入れることが重要です。
脳や神経系の関与の可能性
カタスレニアは、脳が眠りをコントロールする仕組みや、神経の伝わり方に問題があることが原因のひとつと考えられています。
特に、夢を見ているとき(レム睡眠)の神経の動きがうまくいかないと、呼吸に関わる筋肉や喉が強く緊張して、無意識に声が出てしまう場合があります。
こうした異常は、睡眠中の体の動きや脳波を調べる「終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)」という検査で見つかることがあります。診断には神経内科などの専門医の判断も役立ちます。
また、脳に作用する薬を飲んでいる人や、過去に頭を強く打った経験がある人も、こうした神経の不調が関係していることがあります。
このような原因が考えられる場合は、神経や睡眠の専門医を受診して詳しく調べてもらうのが安心です。
てんかんなど他の疾患との関連
カタスレニアと似た症状を起こす病気として、てんかんなどの神経の病気があります。そのため、他の病気との区別がとても大切です。
とくに「睡眠関連てんかん」と呼ばれるタイプでは、寝ているときに体が動いたり声を出したりすることがあり、カタスレニアと間違えられることがあります。
このようなときは、医師による聞き取り(問診)や脳波検査(EEG)などを通して、慎重に違いを調べる必要があります。
また、呼吸の病気、たとえば睡眠時無呼吸症候群などと一緒に起きている可能性もあります。これも見逃さないように、まとめて検査してもらうことが重要です。
誤診や放置を避けるためにも、自分だけで判断せず、専門の医療機関でしっかりと検査を受けることが勧められます。
カタスレニアを改善するためにできること

カタスレニアへの対処では、病院での診察と日常生活の工夫の両方が大切になります。原因がはっきりしない場合でも、日々の症状を記録したり、環境を整えたりすることで、改善が期待できるケースもあります。この章では、病院での対応、自宅でできる工夫、家族との連携の方法について紹介します。
医療機関での診断と治療の流れ
カタスレニアの可能性がある場合は、まず専門の医療機関に相談して、正しく診断してもらうことが大切です。
診てもらう病院は、睡眠外来のある総合病院や、耳鼻咽喉科・神経内科などが適しています。
初めの診察では、本人の話や家族の話をもとに症状を確認します。その際、実際の睡眠中の音を録音したものがあれば、診断の参考になります。
必要に応じて、眠っているときの脳波や筋肉の動きを調べる「終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)」などを受けることになります。
治療方法は、症状の重さや背景により異なりますが、ストレスを減らす工夫や生活の改善、場合によっては薬を使うこともあります。
生活習慣や枕の見直しによる改善策
- 決まった時間に寝起きする生活リズムをつくる
- 日中にストレスをできるだけ減らす
- 喉や首に負担がかからない枕を使う
カタスレニアの症状が軽い場合は、生活習慣を整えることでよくなる可能性があります。
まず大事なのは、決まった時間に寝て起きるようにして、睡眠リズムを安定させることです。また、日中のストレスをなるべく減らすことも大切です。
寝る前にスマートフォンを使いすぎたり、カフェインをとりすぎたりしないように気をつけると、眠りの質が良くなります。
さらに、寝ているときの姿勢や使っている枕を見直すのも効果的です。喉や首が圧迫されにくい形の枕に変えることで、声が出るのを多少抑えることができます。
家族への説明と理解を得る方法
カタスレニアは、本人が気づきにくい分、まわりの家族にとって負担になることがあります。そのため、家族の理解と協力がとても大事です。
夜中に出る声は、無意識のうちに起きているものであり、本人の意思とは関係がないことを丁寧に説明しましょう。
その際には、専門医の診断結果や検査の情報などを見せて、客観的な事実として伝えると、より理解されやすくなります。
実際の録音データや診察記録を共有すると、安心してもらえることが多いです。
日常生活で配慮をお願いする場合は、「迷惑をかけて申し訳ない」ではなく、「一緒にうまく付き合っていきたい」という気持ちを伝えることが大切です。
カタスレニアに対処するための方法比較
カタスレニアの対処法は、病院での診療と生活改善の2つに大きく分けられます。ここでは、それぞれの特徴と、どんな人に向いているかを比較します。
| 対処法 | 内容 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 医療機関での診断と治療 | 睡眠の状態を詳しく検査して、他の病気と区別する。必要に応じて薬も使う |
|
| 生活習慣の見直し | 枕や寝方を変えたり、ストレスを減らしたりして、自然に症状をやわらげる |
|
| 家族との協力と記録 | 睡眠中の音を録音して共有し、診断や対応の参考にする |
|
どの方法が合っているかは、人それぞれです。まずは自分の症状の強さや周囲への影響を知ったうえで、無理のない方法を選ぶことが大切です。また、いくつかの方法を組み合わせることで、よりよい改善が期待できます。
カタスレニアと向き合うために知っておきたいこと
カタスレニアは命に関わる病気ではありませんが、眠りの質やまわりの人との関係に影響を与えることがあります。そのため、正しい知識をもとに冷静に対応していくことが大切です。
毎日の生活の中でできることとして、自分の状態を記録して、どんなときに症状が出るかを把握することが役立ちます。また、信頼できる病院を探して、相談の準備をしておくのも安心につながります。家族やパートナーと情報を共有して、協力できる環境をつくることも心強いサポートになります。
スマートフォンなどを使って、寝ているときの音を録音しておけば、診察のときに医師に具体的な情報を伝える手がかりになります。また、自分自身でもその音を聞くことで、症状の変化に気づきやすくなります。
信頼できる情報を得るためには、病院の公式サイトや専門家が書いた記事など、正確で分かりやすい情報源を活用しましょう。焦らずに、自分のペースで向き合っていくことで、不安が少なくなり、症状のコントロールにもつながっていきます。



